トータルライフサポート
「身近な材料でつくる健康的な簡単レシピ」(ハイブリッド開催)
実施日 2025年1月25日(土)13:30~15:30
講師 堀江 ひろ子氏(料理研究家 栄養士)
堀江ひろ子氏は、母の故・泰子さん、娘のさわこさんと3代にわたり料理研究家として活躍しており、身近な材料で手早く作れる料理を数多く紹介しています。堀江家は長寿の家系で「元気で最後まで」をモットーにしています。
今は人生100年時代。60才になったら粗食は卒業しないといけません。歳を重ねると、運動不足のために体重が増えたり、コレステロールが高くなる方もいます。コレステロールは高すぎるのはリスクがありますが、高めの方が長生きするとも言われています。体重が少し減り気味の方は要注意!! 食べる量が足りていません。60才を過ぎるとだんだん食べる量が減る傾向にあります。体重維持するためには3食しっかり食べましょう。2食では十分栄養が取り切れません。
人は食べるもので作られているので、考える力にも影響します。高齢化社会を健康に生きていくには栄養バランスの整った食事が重要な鍵となります。欠けている部分を上手に補うことが大切です。例えば、豆腐は大豆からできているので植物性蛋白質が豊富です。動物性に近い優れた蛋白質ですが、少しでも動物性の蛋白質を加えるとよりパワーアップします。
ご飯=炭水化物と思っている方も多いと思いますが、実は蛋白質も結構入っています。ただし、少し質が劣るので、体に無駄なく利用するためには、少しでも動物性の蛋白質を一緒に食べることで、米に含まれる蛋白質が上手に体に利用されます。おにぎりの芯に削り節や鮭、ツナなどが入ると米の蛋白質が上手に利用されるのです。
卵は完璧な栄養食品です。昔は「1日1個まで」と言われていましたが、今は1日2個までは大丈夫と言われており、ビタミンや鉄分の不足を補う上、お財布にも優しいです。
チーズ、ヨーグルトは発酵製品で免疫効果を高める良質な蛋白質です。カルシウムも多く、出産、授乳、閉経でカルシウムが流れ出る女性は常に補給しなければなりません。豚汁の残りは、翌朝、牛乳を入れミルク豚汁にすると、まろやかな味になりパンにも合います。堀江家ではカレーやシジミ汁にも牛乳を入れています。
野菜が足りていない方が多いです。生野菜サラダなどは空気を食べているようなもの。加熱するとかさが減ってたくさん食べられます。野菜はひと手間かかるので、ほうれん草やブロッコリーは多めに茹でておくと便利です。ただし、保存は密閉容器に紙タオルを敷いた上に水けを切った茹で野菜を保存するのがお勧めです。野菜不足が不安なら、例えば毎朝トマトジュースが野菜ジュースを飲むのもお勧めです。
野菜は、今、値段が高いですが、冷凍食品の活用がお勧めです。国産が多く旬の時期に収穫し、急速冷凍することで栄養の排出は少ないです。緑黄色野菜はビタミンやミネラルが豊富です。ブロッコリーは大変便利な食材で、茎は柱状に切り落とし、それ以外は細く切って活用します。リコピンは毎朝トマトジュースで補います。
事前に配布された【体を元気にする堀江家のメニュー】には、堀江家での長年の経験に基づいた、身近な材料で手早くできるこだわりのメニューが並んでおり、「バランスよく」しかも「上手に手を抜きながら」というメッセージが伝ってきます。
高齢化社会を健康に生きていくには栄養バランスの整った食事は勿論ですが、誰かと一緒に食事を楽しむことも重要です。家族9人が揃って夕食時に食卓を囲んでいたという堀江家の食生活は、体の健康だけでなく心の健康にも役立っていることに納得しました。
講演では、料理に関して新たな視点を得るとともに、お人柄に触れ心地よい時間を過ごすことができました。
会員専用ページもご覧ください。
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講師の堀江ひろ子氏
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